おばさん観察日記

愛すべきおばさん達に捧ぐ

宅食配達おばさん

 

宅食配達おばさん

 

最近、急激に市場が広がっている「宅食」のお弁当を配達するパートのおばさん。「宅食」とは、一人暮らしなどで食事を作るのが難しいお年寄りが利用するお弁当のことで、毎日個別で配達される。ブラック企業との評判の高いWの宅食が有名だが、多くの会社が参入している。

 

f:id:goma_saba:20140912171439j:plain

宅食配達おばさんの服装は勤務する会社によって様々だが、ひと目見て「宅食配達員」と分かる派手なエプロンを付けているケースが多い。エプロンの下の服装は自由である場合が多いが、なんとなく『介護ヘルパーおばさん』と似た印象がある。

 

 

宅食配達おばさんは「1日数時間、弁当配るだけの簡単な仕事でいいよね」と思われがちだが、おばさん業界では「仕事がキツイわりに給料が安い仕事」として知られている。宅食会社にもよるが、車は持ち込み、ガソリン代は自分持ち、集金出来なければ自腹、絶対に休めない……など厳しい条件がある上に「お年寄りの安否確認」も兼ねていて、基本的に人好きなおばさんにしか勤まらない。

 

 

こんな容器に入ったお弁当を配達している

 

 

宅食おばさんは毎日、お年寄りに配達している。毎日、顔を合わせていると情がわくらしく、また情がわかないタイプのおばさんは長続きしないとのこと。お年寄りからプロポーズされてしまったり「小遣いあげるわ」とお金を握らされそうになったり、逆に酷いクレームを受けたりと色々あるらしい。強靭な精神力とスルー能力が必要とされる。「札束の入った封筒渡された時は正直、受け取りたかった」とのこと。

 

 

 残念ながら宅食配達は恵まれた職場とは言えないため、身体を壊して辞めるおばさんが多い。あちこち歩く必要がある仕事のため、膝サポーター愛用者がやたら多い。

 

愛用の膝サポーター

 

人好き&人の良いおばさんが多いらしく、退職後も「あの仕事はしんどかったけど、意外と楽しかったよ!」と語るおばさんは少なくない。今後、広く必要とされる仕事なだけに『宅食配達おばさん』達の待遇の改善を期待したい。